◆エストラジオールを増やす2つの方法
血液検査の結果エストラジオール数値が低いと診断された場合。
やはり数値を正常値の範囲に戻したいと不安になります。
ここではエストラジオールを増やす2つの方法について見ていきましょう。
エストラジオールを増やす方法は基本的に以下の2つの方法から増やします。
A ホルモン補充療法によって増やす方法
B 食品の摂取によって増やす方法
◆ホルモン補充療法で増やす
エスラジオールの数値が極端に低いようなケースでは、一時的に女性ホルモンの補充療法が行われるケースがあります。
ホルモン補充療法で適用される女性ホルモンはエストラジオールの大本であるエストロゲンです。
エストロゲンとは?の項目でも解説したとおり、エストラジオールは、エストロゲンの中のひとつの成分であり、生物活性が最も高く、かつエストロゲンのエストロン、エストラジオール、エストリオールの中でも最も比重が高い成分でもあります。
ホルモン補充療法では、錠剤などによるエストロゲンの経口投与の他、貼付剤などを使用して皮膚からの補充を行います。
◆イソフラボンの構造
食品の摂取によってエストラジオールを増やす場合は、基本的にイソフラボン成分の摂取によってエストラジオールの増加を図ります。
「イソフラボンと言えば大豆」と呼ばれるほど大豆イソフラボンは有名です。
この大豆イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと非常に構造が似ている点で注目を集めている成分です。
実際に更年期障害などのエストロゲンの急激な減少期を迎えた方にイソフラボンを投与し、エストロゲン数値の減少率の緩和や、更年期障害特有の女性ホルモンの低下に伴う症状が緩和したという報告も多く出てきております。
但し、分子構造は非常に似ていても、やはり女性ホルモンそのものではありませんから、その効果は微弱であることは言うまでもありません。
実質的にその効果、効能を数値化して比較した場合、イソフラボンはエストロゲンの効果の約1000分の1以下程度とされております。
しかし、普段から口にする機会が非常に多く、食卓にも頻繁に登場する大豆製品でエストラジオールを増やすことができる可能性がある点は覚えておいて損はありませんね。
※イソフラボンは分子構造が女性ホルモンのエストロゲンと類似している
尚、イソフラボンは広く注目を集めるようになってから、非常に多くのサプリメント製品の開発がなされてきました。
イソフラボンを多く含む食品から摂取する場合は、特に副作用の心配はないとされていますが、もしサプリメント錠剤やパウダーからイソフラボンの摂取を検討している場合は、1日あたり30mgを上限として栄養補助食品から不足分を補うようにしましょう。
◆摂取量の目安は1日70〜80mg
エストロゲンの働きが過剰になると、乳がんの発症確立が高くなることが確認されております。
その為、ホルモン補充療法では、短期間で極端に数値を上昇させないように身長にホルモン投与を行っていきます。
イソフラボンはエストロゲンに似た構造式の成分で実際にエストロゲン受容体と結びつくことでエストラジオールの増加を促進する作用をもっております。
更に数値が極端に上昇している場合は、一転してエストロゲンの過剰な上昇を抑制する作用をもたらすことも確認されております。
イソフラボンはまさに女性にとって欠かすことの出来ない成分と言えそうです。
尚、イソフラボンの1日の摂取量の目安は、「成人」でおよそ70〜80mg程度。
サプリメントで摂取できる上限量の目安は30mgまでですから、最低でも50mgは食品から摂取することを検討しなくてはいけません。
※イソフラボンの摂取量の目安は1日70〜80mg
イソフラボンの摂取に関しては、大豆製品である「豆乳」「納豆」「豆腐」「油揚げ」「おから」「味噌」「しょうゆ」など身近なものから摂取することが可能です。
血液検査でエストラジオールの検査数値が低い数値となった場合は、このような食生活の工夫からも対策を行っていくことが可能です。
〜ポイントのまとめ〜
★エストラジオールを増やすにはおおまかに分類して2つの方法がある
★ホルモン補充療法では、錠剤の経口投与、貼付剤を使用しての皮膚からの補充を行う
★サプリメントによるイソフラボンの摂取は1日あたり30mgが上限
★エストラジオール数値が低い場合は特にイソフラボン成分を毎日70〜80mg程度は摂取しておきたい