◆アンチエイジング医療への高まる期待
ホルモン補充療法は、近年になって広く認識されるようになった治療法のひとつではありますが、日本ではまだまだ認知度の低い治療法のひとつとも言えます。
ホルモン補充療法が最も広く普及しているのはアメリカです。
日本ではまだ治療の基本は食事療法や運動療法、また装具などを利用する装具療法や薬物療法が基本であり補充療法はまだまだ認知度の低い治療法なのですね。
しかし、更年期障害の実態や医療技術の進展。
そしてアンチエイジングに対する認識の高まりなどの相乗効果によって急速にホルモン補充療法の認知度もまた高まってきているのも事実です。
◆数値の減少は30歳から
近年急速に広く知られるようになってきたホルモン補充療法。では何故このように体外から補充する必要があるのかについて見ていきましょう。
これは加齢に伴う分泌量の低下が最大の要因として考えられております。
人体の成長に欠かせない体内の成分の最たる成分が「成長ホルモン」と呼ばれるホルモンです。
成長ホルモンは体内の複数の器官や臓器から分泌されておりますが、この成長ホルモンは加齢に伴って分泌量が低下することが確認されております。
分泌されるホルモンの種類によっても減少が確認され始める年齢に差があり、かつ個人差もある為、何歳から低下する。
と明確に基準を設けることはできませんが、統計的に30歳を越えたあたりから徐々に成長ホルモンの分泌量が低下していきます。
◆数値の減少は30歳から
女性ホルモンが加齢とともに減少する原因についても確認しておきましょう。
体内の女性ホルモンの分泌量の人生の中で最も減少する原因となるのは閉経が最大の要因にあります。
更年期障害と呼ばれる疾患の最大の原因とも言われている閉経の影響は女性にとってはとても大きな変化です。
中でも女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量は閉経と共に顕著に減少する事が確認されており、肌や皮膚の老化だけでなく骨粗鬆症などでも知られている骨組織などの老化も更年期を境により一層進行していくことも解明されてきております。
前述したようにアメリカでは、アンチエイジング医療として女性ホルモンを注射などで外部から補充するホルモン補充療法が盛んに行われております。
日本でも徐々に普及しているホルモン補充療法ですが、「若返り」というイメージよりも「老化の促進を予防・防止する」という目的でホルモン補充療法を検討する事が適切な表現と言えるかもしれませんね。